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日々感じた事・・・。


by qwert.6
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『 桜 』


咲き競った桜の花が・・・風が吹き・・・はらりはらりと散っています。

桜は観て美しいだけでなく・・・
その散り際の潔さも古くから日本人の心情に響くものがありますよね。

一休禅師は、
「花は桜木 人は武士 柱は檜木 魚は鯛 小袖は紅葉 花はみよし野」と、
自分の好みとして世の中の第一級のものを歌いましたが、
「花は桜木、人は武士」の言葉は歌舞伎でも使われるようになっており、
又、本居宣長の「敷島の 大和心を 人 問はば 朝日に匂ふ 山桜花」の歌で、
桜の花は一つの象徴となっています。
また、散り際の儚さは「諸行無常」に通じ、
良寛禅師の辞世の歌と言われる「散る桜 残る桜も 散る桜」にもそれを感じます。

  「限りあれば 吹かねど花は 散るものを 心みじかき 春の山かぜ」
                              (蒲生氏郷)

  「さだめなき 風にまかせて 散る花を 花とばかりに 思い眺むる」
                              (詠人不知)

  「ちりぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
                              (細川ガラシャ)

等と、桜の花に例えて人の世の儚さを詠んだ歌は少なくありません。
作家の林芙美子は「花の命は短くて 苦しきことのみ多かりき」と詠みました。
裏を返せば・・・
“儚さ故に美しい”との見方も出来るかな???(笑)
by qwert.6 | 2006-05-18 10:42