『 不平不満 』
2006年 04月 28日
夏目漱石は「草枕」の冒頭で・・・
「智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ」
と・・・人の世の住みにくさを嘆いてみせました。
それより昔・・・
これと似たリズムで伊達政宗は違ったことを言っています。
「仁に過れば弱くなる。義に過れば固くなる。
礼に過ればへつらいとなる。
智に過れば嘘をつく。信に過れば損をする。
気ながく心穏やかにしてよろず倹約を用い金を備うべし。
倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり、
この世に客に来たと思えば何の苦もなし、
朝夕の食事は、うまからずとも誉めて食うべし。
元来、客の身なれば好き嫌いは申されまい。」
人間生きている限り不満や愚痴が出るのはしかたないのかもしれませんが、
それだけでは住みにくい世の中を愚痴るばかりで終わってしまいそうです。
しかし正宗は言います・・・
「元来、客の身なれば好き嫌いは申されまい」
どのような評価や待遇もありがたく頂戴いたしましょう・・・
ただ為すべき事を為すのみと・・・。
by qwert.6
| 2006-04-28 17:34